【減農薬】石灰散布で病気を抑える【えひめAI】

こんにちは、農家のmiyakoです。

以前、ぶどう栽培における石灰の有効利用について書きました。

石灰にはpH調節以外に殺菌効果や窒素吸収を押さえ作物を甘くする力があります。

今回は、野菜における石灰の有効利用について書きたいと思います。

 

石灰で病気を防げる理由

石灰で何故病気を防げるのか、キーワードは

  1. カルシウム
  2. アルカリ性

の2つです。

これらについて理解すれば無駄のない石灰利用が出来るようになります。

植物はカルシウムで強くなる

石灰(カルシウム)は植物の体を丈夫に硬くする〟と言われています。

カルシウムは植物の細胞壁を強化し病原菌の進入を抑える働きをします。

加えて、病原菌に感染して数日中なら石灰を散布することで、病気の発病を抑えることが出来ます。

 

強アルカリ性で静菌効果

石灰を水に溶かすと一時的に強アルカリ(pH8.0以上)を示します。

葉表面や地表面に散布することでアルカリ性が苦手な糸状菌(カビ)を抑制し、アルカリ性を好む放線菌の働きを活発にします。

1度石灰で悪い菌を静菌した後、えひめAIなどの有効菌を散布することで病気予防を徹底すると良いでしょう。

 

放線菌とは?

放線菌が増えると病気が減ると言われています。

これは放線菌が、糸状菌や細菌を抑制する抗生物質やキチン分解酵素を出すからです。

しかし、ジャガイモのそうか病などは放線菌による病気もあり、全ての病気に対応できるわけではありません。(諸説あり)

 

利用方法

利用方法は2つです。

  1. ふりかけ散布
  2. 株元灌水
  3. 上澄み液

ふりかけ散布は、雨が降る前や降った後畑全体や葉面にふりかけます。石灰で野菜が汚れるので実がなる前にかける場合が多いです。

株元灌水は、土壌からくる病気に有効です。また作物にカルシウムを吸収させたい場合は、降りかけてから水をかけるといいです。

上澄み液は野菜が汚れると困る実物に使います。

株元灌水液の作り方

500ℓの水に生石灰10kgを溶かして完成です。

株数が少ない場合は水1ℓに生石灰25gを入れて作ります。

 

上澄み液の作り方

200ℓのタンクに苦土石灰を20kg入れます。

苦土石灰は難水溶性なので10分以上放置した後の上澄み液を使用します。

タンクに沈殿した苦土石灰は再びみずを入れて4、5回使います。

※農薬を散布した直後は薬害が出やすいので注意

 

野菜別石灰の使い方

トマト
青枯病

生石灰と水を混ぜた液を1株200ml程度流し込みます。

液は水2ℓで生石灰50g、水が500ℓの場合は生石灰10kgで作ります。

生石灰は水に触れると発熱するので冷めるのを待ってから使用しましょう。

葉かび病

実が汚れないよう苦土石灰の上澄み液(水200ℓ+苦土石灰20kg)を散布します。

 

きゅうり
褐班病・べと病

定植~実がなるまでは、苦土石灰をふりかけ散布。

実がなり始めたら、石灰の上澄み液(水200ℓ+苦土石灰20kg)を散布。

 

なす
萎凋病

消石灰の上澄み液100倍を7日おきに株元に流し込む。

 

ブロッコリー
花蕾腐敗病

出蕾始め~花蕾肥大始めまで有機キレートカルシウムを2~3回散布します。

 

ジャガイモ
ソウカ病

植え付け前に消石灰を1畝5kgまき、ジャガイモの花が咲いた頃畝の両肩に10kgふる。

 

ネギ
小菌腐敗病・白絹病

病気の出やすくなる6月に株元に消石灰(10a60kg)を散布。

8月の葉が濡れている時、ネギ全体に消石灰をふりかける(10a40kg).

 

えだまめ
うどんこ病・白絹病

本葉1枚の頃、消石灰を全面散布(10a40kg).

開花初期~着莢初期、消石灰を葉面散布(10a60kg).

 

まとめ

いくつか使い方の例を挙げましたが、他の作物にも効果があると思います。

石灰は土の中に大量にあっても必要な分だけしか植物が吸収しないと言われているため、じゃんじゃん使っていきましょう。

防除目的の石灰は粉状を使うことが多く、マスクが必須になります。

 

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