【5月どり】ブロッコリーの栽培方法【ハウス栽培】

農業

こんにちは、農家のmiyakoです。

現在年の瀬ですが、そろそろ春作の準備に入らなければなりません。

今回は直売所農家におすすめの春ブロッコリーの作り方を解説します。

 

春ブロッコリーがおすすめの理由

実は年間でブロッコリーの値段が1番高いのが4月です。

この時期200円台のブロッコリーが並んでいるのをよく見ると思います。だったら4月に作ろう!と思うかもしれませんが、4月に収穫するブロッコリーは関東圏の場合は前年の10月に種をまいたブロッコリーです。

栽培期間が半年にもなるうえに栽培地域を選びます。

5月収穫なら、値段も下がりきっておらず1個190円スタートで150円くらいに落ち着くのが毎年の感じです。品薄なので1店舗で1日30個以上売れることもあります。

栽培に少々コツがあるので、解説します。

 

5月どりブロッコリーの栽培方法

▼栽培歴

苗作り

種えらび

5月どりの場合、植えつけてからいかに早く収穫出来るかが鍵になるため早生種がオススメです。

ピクセルは植えつけから60日で収穫出来る早生種なので丁度3月に植えて5月上旬に収穫する事が出来ます。収穫の5日遅いおはようとの組み合わせもおすすめです。

【ブロッコリー種子】ピクセル  (サカタのタネ
by カエレバ
種まき

1月下旬、128穴セルトレイにセルトレイ専用培土を詰め1粒づつ蒔いていきます。

蒔き終わったらセルトレイを積んでおき、芽が出るころ広げます。

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苗の管理

この時期の苗は保温が必要になります。

電熱線や踏み込み温床がある場合はそれらで保温しましょう。

これらが無い場合は、ハウス内にトンネルを作って育苗します。トンネル育苗の場合、苗が出来上がるのに時間がかかるので通常より早めに種を蒔きましょう。

植え付け10日前から徐々に外気温に慣れさせる、低温順化を行いましょう。

低温馴化とは、0℃~5℃の非凍結温度に数日~1ヶ月さらすことで、植えつけ後の寒さに対して抵抗性をつけさせることです。馴化すると葉が紫っぽくなります。

電熱線や温床で育苗した場合は、ハウス内トンネルに移動することで低温馴化が可能です。ハウス内トンネルで育苗する場合は、そのままの状態で低温馴化しているので環境の変化は必要ありません。

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土作り

※表は10a当たりのkgを表しています。

春ブロッコリーはホウ素欠乏が原因である瘡蓋症を起こしやすいです。

市販のホウ素肥料を散布するか、F・T・Eという微量要素肥料を1ハウス1kgを目安に散布すると防げます。

 

土づくりや肥料設計の仕方はこちらの記事を参考にしてください。

土づくりの基礎
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ちなみに私ならハウス1棟(2a)当たり、苦土石灰を2袋とオール14(14-14-14)20kgと鶏糞60kgを元肥にして、追肥はオール14で対応します。

植え付け

3月上旬に植え付けを行います。この作型ではマルチを必要としませんが、雑草が繁殖し始める時期なので気になる場合はマルチを張ったほうがいいでしょう。

植え付け基準

植え付け基準は参考程度にしてください。

ピクセルは極立性で蜜植向きなので50mハウスに1300ほど植え付けても案外大丈夫でした。

心配な場合は下の基準を守りましょう。

【2条千鳥】

  • 畝幅1.4cm
  • 株間35~40cm
  • 条間50~60cm
植え付け方法

普通に植えつけても良いですが、保温効果を狙って溝底植えや穴底植えを行うといいでしょう。

溝底植えは、溝を作って植えつける方法で、土が壁になり不織布でべたがけすることで苗が温まり生育が良くなります。

穴底植えは、苗が葉先が少し出るくらいの深さの穴に苗を落として植えつける方法です。冷たい風に当たることが無いので苗の低温馴化が上手くいかなかった時におすすめです。

植えつけたら畝ごとに不織布べたがけを行います。

パオパオ90べたがけ 長さ200m×幅150cm
by カエレバ

 

栽培管理

植え付けすぐは水をかけて根の活着をうながします。生育中も水をたっぷりかけることで生育を早めます。

追肥

追肥は2回行います。

  1. 本葉8枚ごろ
  2. 花蕾が見え始める頃

特に2回目の追肥は花蕾の大きさを決める大事な追肥なので必ず行います。

土寄せ

植え付け10日~15日ごろに土寄せを行います。

土寄すせすることで根張りをよくし、倒伏を防ぎます。

除草効果もあるので1、2回は必ず行いましょう。

病害虫防除

春ブロッコリーで病気は出たことが無いので殺菌剤の散布はほとんど必要ないでしょう。

収穫期が近づくとモンシロチョウが飛来し始めます。収穫が始まると農薬が散布しにくくなるので防虫ネットを必ず張りましょう。無い場合は、ベタがけに使った不織布をハウス側面に張るだけでも多少効果があります。

防虫ネット
by カエレバ

小さい蛾の幼虫が出る場合があるので、殺虫剤はアファーム乳剤 (収穫3日前/3回)とディアナSC(収穫前日/2回)を揃えておくと便利です。

アブラムシには、アディオン乳剤(収穫3日前/5回)がおすすめです。

 

収穫

収穫は品質を保つため涼しい時間帯に行います。

花蕾が直径15cmの頃が収穫目安ですが、花蕾の大きさよりも花蕾の締まり具合や小花の状態を見て判断しましょう。

花蕾全体がよく締まっていて、小花が小さい頃収穫しましょう。

茎を15cm残して包丁で茎を切って収穫します。

春先は成長が早く、すぐ花が咲くので注意しましょう。

 

出荷調整

直売所出荷の場合は、小さめのボードン袋と13号くらいの大きさのボードン袋を用意しておきましょう。

ブロッコリーは花蕾の先から袋に入れることで、見た目が良くなります。

売るときの裏技ですが、1人暮らしの人が多い地域だと小さめのものが割高でも良く売れます。

大きさによって持っていく直売所を変えるといいでしょう。

 

まとめ

春ブロッコリーを作るのは来年で3回目です。

1年目にかなり質のいいブロッコリーが採れて褒められて以来、この時期のブロッコリー栽培がマストになりました。

今年は春先がかなり温暖だったので5月下旬には直売所がブロッコリーであふれかえって100円でも売れなくなりました。なのでこの作型を使う人がいるならば「早めに売りつくせ!」とアドバイスしたいと思います。

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